第54回 株式会社サンコー 新春講演会 講師: 元内閣総理大臣  小泉 純一郎 氏

日本の歩むべき道 平成29年2月2日  名古屋東急ホテル

住宅・建材業界の情勢を踏まえて今後の経営方針を発表するとともに、毎年いろんな講師の方をお迎えして開催している講演会です。第54回目を迎えた今回は、お取引先様約600名の方々にご出席いただきました。

第一部は、加藤(株式会社サンコー:代表取締役)により2017年の方針発表が行われました。
引き続き第二部の講演会に先立ち、なぜ小泉元総理大臣が来場するに至ったかを説明しました。

まず、今回の講演会が実現できたのはこの方のおかげです。
城南信用金庫の前理事長(現:相談役)である、吉原毅様よりごあいさつを頂きました。

「損得ではなく、善悪を考えろ。善悪を追求すれば、いずれ得がついてくる。」胸に沁みるごあいさつでした

そして、小泉元総理が登壇し―(以下、抜粋)「主催者であるサンコーの加藤社長という人は、どんな人か?と吉原さんに聞いたら、“大学の卒業論文に原発の経済性を取り上げた人だ。あの福島原発事故のはるか前から、原発の問題点を指摘してきた。 会社の、サンコーの業績もうまくいっているらしい。しかも、事故後の対応でメインバンクとの取引を解消しちゃった。”と聞いた。私以上に変人だな、と思って(笑)だから今日、ここにやってきた。」

「私は、総理大臣をやっていた時に推進していたんだよ。気が付いていなかった、原発がこれほど恐ろしいものとは。これは一生の不覚だった。」
「あの事故の後、私が総理時代の専門家や役人の説明はいったい何だったのか、自分なりに勉強を始めてみてわかった。全部、ウソだとわかった。」

“過ちを改むるに憚ることなかれ。過ちを改めざること、これを過ちという”
そして、原発ゼロ運動を開始した。
「福島の事故は、1号機から3号機までメルトダウンした。もし4号機がメルトダウンしたらどうなったのか、を確認した。そうしたら、住民の避難は250km圏内にも及ぶ。東京も神奈川もそこに入る、っていうんだ。5000万人の避難だよ。」「5000万人もどうやって避難するんだ?原発ってのは、絶対に事故を起こしてはいけないんだ。そう確信した。」

「原発を推進する人は、よく私に言うんだ。どんな機械だって車だって事故を起こすじゃないか、って。でも事故のリスクと機械の恩恵をよく判断して、どっちが得かを考えて、使うかどうかを選ぶんでしょ?」

「原発は、事故を起こしちゃいけない産業なんだ。スリーマイルもチェルノブイリも福島も、事故を起こせば何十年ものあいだ、人が住めなくなるんだ。事故を起こさない機械はない、というのなら、原発はやっちゃいかんだろう。」

「ゴミの捨て場もないじゃないか。たとえば、産業廃棄物の会社があるでしょ?もし、会社をつくろうと思ったら、自分で処分する場所を見つけなくてはいけない、それを都道府県に届出して認可を得ない限り、会社をつくれないんだよ。」

「産業廃棄物どころではない危険なものを“10万年間”保管しないといけない。そんなもの埋める場所など、どこにあるんだ。おかしいじゃないか。どうして国は原発を認めるんだ!」

「財界の人に言われたよ。直ちにゼロなんて無責任だって。今すぐ止めたら大変なことが起きるって。しかし、あの事故から6年、ほぼ原発ゼロだよ。(完全ゼロ期間は4年間)その間、寒い冬も暑い夏も、北海道から九州まで、ただの1度も停電を起こしていないじゃないか!」

「これから、自然エネルギーのコストはどんどん下がる。だが、原発のコストは更に上がる。それでも原発をやろうとする人間の気がしれないんだ。」
そして、トモダチ作戦で被ばくをして、深刻な健康被害を受けた米兵が、原発との因果関係を日米双方に認めてもらえないために、治療費もままならない状態であることへの支援の呼びかけもありました。

結びに「人生の本舞台は常に将来にあり、という言葉がある。私も75歳になった。
元気なうちに原発をゼロにしたい、という意欲がどんどん湧いてくる。
“Boys be ambitious”という言葉があるが、“Oldboys be ambitious”だ。」
講演予定時間を延長し、熱烈な内容の講演をいただきました。心より感謝申し上げます。

退場の際、テーマ曲として、Ⅹ-JAPANの“forever love”をご用意しました。講演会終了後、「あの曲に気づきましたか?」と尋ねたら、「勿論だよ!」「紅白であの曲を聞いてねえ、良いと思ったんだ。すぐに息子たちに、あれは何ていうバンドなのか?と確認したんだ。」

「選挙の時にもあの曲を使ったんだけど、本当はさあ、“tears”って曲が一番好きなの。でも選挙で“涙”、ってのはマズイからさあ・・(爆笑)」

最後に、日本エネルギー機関・中谷代表に託された一冊の本、村上敦氏の名著、「キロワットアワーイズマネー」を贈呈。

無事、お見送りしました。すごく気さくな方でしたが、それ以上に、ものすごいオーラを感じました。そして、大きなパワーをいただきました。

また改めて、『原発ゼロ』に向けての思いを新たにしました。

小泉元総理、城南信用金庫の吉原相談役、栢沼部長、川瀬幹事長、そして、ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。

平成29年2月3日掲載 -中日新聞-
平成29年2月3日掲載 -朝日新聞-

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